スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
comment (-) @ スポンサー広告

霧の楽園 レビュー

2016/03/25
rakuen.jpg




霧の楽園 角川ルビー文庫 – 2015/3/31 発売

丸木 文華 (著), 笠井 あゆみ (イラスト)

ミステリー度★★★★
耽美度★★★★★
執着度★★★★
エロ度★★★

閉鎖的空間で広げられる耽美物語。

笠井さんのイラストが美しい~!!!!!!!
丸木さんと笠井さんの相性の良さは異常。
文章のイメージとイラストの美麗さが相乗効果をか持ち出しますよね~。

内容(「BOOK」データベースより)
時は大正。伯爵家の嫡子・裕太郎と奉公人の学は唯一無二の幼なじみ。
太陽のように明るい裕太郎は、心優しく我慢強い学を大切に扱うが、
学は身分の違いから一線を引こうとする。しかし裕太郎の強い想いに抗えず、
行き過ぎた肉体の接触も許してしまう学。2人の関係を快く思わない伯爵家や
冷たい学の父親から目を背けるようにお互いの存在に溺れていく中、
2人の仲を引き裂くような事件が起こり…。
霧の立ち込める館で繰り広げられる、
伯爵家の嫡子×奉公人の身分を超えた宵闇奇譚。


周りには完璧超人にみえる攻めがその実、精神的に脆く病んでいる…
という丸木さんの描かれる執着攻め(裕太郎)と弱く儚く美しい受け(学)のお話。

舞台が大正時代であることと、主従関係にあることが物語の耽美さを
際立たせていると思います!

ミステリー要素もあり、
「俺は、お前よりもお前の事を知っている」
といった裕太郎の学へのセリフ、小説の途中途中に入る
誰かの独白・全てが伏線となり、物語のラストまでその意味はわかりません。
ラストで怒涛のネタバレに入ります。

閉鎖的空間で行われる物語ですが、とても美しい話だと思います。
ラストが尾を引いて、もう一回初めから読んでしまう事山のごとし!

以下ネタバレ含むあらすじ感想。
奉公人の身分である学に異常執着する裕太郎。

しかし周りは身分の差からそれをよく思わず、ありとあらゆる手段で
二人を引き離そうとするし、学自身も、自分は裕太郎に
一生仕える身であり、決して対等ではなく、裕太郎の為なら命すら
捨てられるといった心持で生きている。被虐的要素が強い。

裕太郎は本当にまっすぐで実直なので、学と対等に生きたいと
望んでいて、その軋轢でうまくいかないのですが、

とにかく学の奥ゆかしさと自己評価の低さがすごい。
もちろん育ってきた環境のせいなのですが、
裕太郎は保護欲を掻き立てられまくりで、学の為だけに
生きていて最終的には学を虐待していた父親をも殺し(未確定)
会社の実権を握り、学と二人だけの楽園を築く…。

実は学は、幼少期からの父からの壮絶な虐待によって
多重人格者となっているために記憶がおぼろげで時々
自身の記憶が飛ぶことがある。

多重人格の場合、本人がそれを認識していることが
多いと思いますが、学はまったく気づいていません。

学は裕太郎が父親を殺したとおもってるけど、多分ほんとに殺したのは学なんでしょう。(別人格)
土に何かを埋める夢はそれなのかな?
裕太郎は気づいていて 、アリバイを作って
学に気付かせないようにしているのかなと…。

そしてそこは特に問題ではなく、攻めもその学の多重人格要素も
全て愛しており、自分以外学を愛せるものはこの世に存在しないと思っている。

裕太郎自身も、実は養子で、大企業の次期社長としてずっと完璧であるため
仮面をかぶって生きてきており、本当の家族などいない、たった一人、幼少期から
仲の良い学にだけ全てをさらけ出せる…丸木さんお得意の共依存関係ですね。

学が自分と離れようとするや
途中で表れる、学の妹(種違い)と結婚してお前と家族になる。
とか言い出すあたりが狂気的でいいですね。

最初は3人だった学ぶの人格も、なんか最後増えてってるような記述がありましたし
学本人の人格が溶けていきそうな感じでしたが、それでも裕太郎はいいんでしょうね。
全てを愛しているから関係ないんでしょう。

学を手に入れるためならどんな犠牲もいとわない異常執着!
でも学にとってもそれが一番幸せだと思うのです…。

美しくまどろんだ小説で読後感がぽわ~っとなります。
comment (0) @ 丸木文華作品
あんたとお前と俺。 感想レビュー |

comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。